電子レンジに使われる「マイクロ波」で、工場の「加熱」を電化すればCO2削減につながる。炭素繊維やリサイクル樹脂など脱炭素に欠かせない素材の生産現場で活用が始まった。

工場の設備を「電化」し、再生可能エネルギーを活用しながら、省エネもできるヒートポンプ技術でCO2を激減させる。空調と同じ仕組みで高温のお湯をつくれる機種も登場し、脚光を浴びている。

食品工場でCO2排出の実質ゼロ（ネットゼロ）を達成した。実現の秘訣は、電気に加えて熱も再生可能エネルギーに転換したことにある。バイオマス（生物資源）燃料に特有の安定供給といった課題を解決したヒントを探る。

次世代技術とされてきた水素が、ここにきて脱炭素の現実解として射程に入りつつある。高温の熱を使う素材や飲料の生産現場で、水素の活用が始まった。

工場で使われる蒸気などの「熱」の脱炭素が活発化している。カーボンニュートラルの実現へ、企業に対する情報開示の強化や炭素価格の導入が迫る中、企業は手つかずだった領域にメスを入れる。

温暖化ガス排出量の開示を義務付ける議論が世界的に進むが、日本で推進する金融庁の方針には法を「逸脱」する懸念があるという批判もある。企業の負担への懸念もあり、義務化を先行した米国は既に視界不良だ。

企業がCO2排出を相殺するカーボン・オフセットの信頼性を高めるため、環境省が指針を改訂した。また、2022年度に化石燃料の使用によるCO2排出量が、1990年度以降で最小となったことが分かった。

米国務省は、責任ある企業行動に関する国家行動計画を更新した。ビジネスがグローバル化するに伴い、国内外の人権にもたらす影響に配慮することが企業にとって一層重要になっている。

「ESG（環境・社会・企業統治）経営の重要性は感じているが、何から始めたらいいのか分からない」。こんな悩みを持つESG担当者は多いようだ。ESG経営の第1歩となるのが、マテリアリティ（重要課題）の特定。自社に適したマテリアリティ特定のポイントを紹介する。

反ESG運動が活発化する米国で、サステナブル投資残高が激減している。フロリダでは反ESG法の成立を巡り、企業と政治との対立が顕在化した。

「日本の自動車業界を変革する大きな一歩を」――。小泉進次郎元環境相は脱炭素に向けた自動車業界の国際競争を巡ってトヨタ自動車の役割に言及。日本の自動車業界が脱炭素競争を勝ち抜くにはトヨタ主導の再編が必要と主張する。

スコープ3は複雑と思われがちだが、自社のビジネスが抱える「炭素リスク」を洗い出せる。調達先からの排出でも、適切に管理すれば炭素税による課金や規制対象となるといったリスクを把握でき、対策を打てる。

国は大手企業による2021年度の温室効果ガス排出量を公表した。これまでも公表していた企業ごとの排出量に加え、工場などの事業所ごとにウェブサイトで公表した。