経済安保
佐伯真也が見る中国経済の今
中国資本が「欧州への玄関口」の実権握る 狙われた港湾・電力
米国などの目をかいくぐり、中国政府が港湾や電力など重要インフラへの投資を進める。早稲田大学と国立情報学研究所の准教授らの協力を得て、中国による支配状況を分析した。すると国有企業や個人が実行部隊となり、複雑な資本関係を隠れみのに勢力圏を広げていることが分かった。
佐伯真也が見る中国経済の今
米中半導体対立に抗うファーウェイ、SMIC 国産化に技術の壁
米中対立が続く中、中国に対して半導体関連の先端技術を輸出しないように規制を強める米国。中国の半導体関連メーカーは打撃を受けながらも、国産化への研究開発を急いでいる。資金力と古い技術の組み合わせなどで米規制を乗り越え始めた製品も出てきており、その執念は侮れない。
佐伯真也が見る中国経済の今
中国発の激安EC「Temu」が米国で利用者5倍 「非中国」装う
中国発の電子商取引(EC)サイト「Temu(ティームー)」が米国で人気だ。米中対立が続く中、「非中国」を装う戦略が功を奏し、この1年で月間利用者は5倍以上に拡大した。中国発のサービスでは衣料品ネット通販サイト「SHEIN(シーイン)」や動画共有アプリ「TikTok(ティックトック…
佐伯真也が見る中国経済の今
外資三重苦の中国 改正反スパイ法に米中対立、地場企業も存在感
外資企業の撤退や拠点の閉鎖などが相次ぐ中国市場。景気低迷だけでなく、中国政府による監視や処罰の強化や米中対立による半導体規制、地場企業の台頭といった苦難が押し寄せる。このまま外資企業の脱・中国に拍車がかかり、中国は孤立の道を歩むことになるのか。
佐伯真也が見る中国経済の今
[新連載]「60円朝食」が示す中国景気の失速感 逃げ出す外資
中国・習近平(シー・ジンピン)政権が異例の3期目に突入してから3月で丸1年。世界が中国から距離を置く姿勢が鮮明になってきた。中国で外資企業による撤退や拠点の閉鎖、生産縮小などが相次いでいる。異変を分析すると、経済低迷や米中対立など4つの要因が浮かび上がってきた。
細川昌彦 深層パワーゲーム
日本製鉄、USスチール買収で踏む政争の薄氷
日本製鉄による鉄鋼大手USスチールの買収計画は、米大統領選の“政争の具”になった。USスチールが本社を構えるペンシルベニア州は大統領選の激戦区とあって、トランプ氏、バイデン氏ともに労働者の支持を得たいという思惑だ。
ビジネスTopics
鈴木一人・東大教授「米国の経済武器化で懸念される日本のダメージ」
再びトランプ氏が大統領になれば、米国の「経済武器化」により日本も多大な損害を被る恐れがある。鈴木一人・東京大学政策大学院教授に、日本と日本企業が取るべき対応について聞いた。
ビジネスTopics
鈴木一人・東大教授「自由貿易に背を向け経済武器化に突き進む米国」
新刊『武器化する経済』の解説を執筆した鈴木一人・東京大学政策大学院教授に、米国による経済武器化の真意と日本への影響について聞いた。
世界鳥瞰
日米で明暗分かれるTSMCの工場建設 カギは労組、補助金、国内企業
TSMCの熊本工場が完成。第2工場の計画も発表されたのに対し、同社の米国工場建設は遅れている。日米の違いは、労働組合のあり方と、国内企業の協力、政府の補助金に関わる条件にある。ただし、日本はこの成功に満足してはいられない。TSMC熊本工場は最先端の半導体は生産しない。
細川昌彦 深層パワーゲーム
「トランプ2.0」に身構える世界 日本車が再び狙われるリスクも
米大統領選により、「もしトランプ政権が復活したら」(略して「もしトラ」)が現実味を帯びて、各国は身構えている。関税を振りかざしながら脅して相手国と取引をする外交手法。巨大な市場を持つ大国だからこそなせる業をさらにバージョンアップして、「トランプ2.0」として再現されそうだ。
細川昌彦 深層パワーゲーム
先端電子部品・パワー半導体 中国への技術流出を阻止せよ
今年に入って、経済安全保障に関する政府の審議会や有識者会議で一連の注目すべき動きがある。共通するキーワードは「技術管理」。最近の中国の動きを念頭に、戦略産業での重要な技術が流出するのをいかに阻止するかがテーマだ。
「経済安保」国益を守る
大川原化工機、不正輸出の起訴取り消し 「捏造」で国益損なう恐れ
生物兵器の製造に転用できる装置を不正輸出したとして逮捕され、その後起訴が取り消された産業用機械メーカーの大川原化工機(横浜市)社長らの事件が波紋を広げている。関連の民事訴訟では捜査を担当した警察官が事件を「捏造(ねつぞう)」と証言。強引に立件しようとした可能性もあり、背景には輸出…
「経済安保」国益を守る
5年で43兆円の防衛費、AIによる「瞬間的戦争」どう防ぐ
5年で約43兆円という防衛費の大幅増額に踏み切った日本。迫る新たな脅威に対し、最悪の事態に備えた防衛力のアップデートが求められている。急速に進む戦場のデジタルトランスフォーメーション(DX)への対応も必要だ。しかし、相手国と同じような装備を進めることは、際限のないエスカレーション…