日立製作所と米Google Cloud(グーグルクラウド)は2024年5月29日、複数年にわたる戦略的アライアンスを締結したと発表した。生成AI(人工知能)による企業のイノベーションと生産性向上を加速する目的だ。

 日立は、グーグルクラウドの生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」やAIプラットフォーム「Vertex(バーテックス) AI」、その他のクラウド技術を活用し、企業の課題解決を支援する新たな組織を設立する。グーグルクラウドのAIを採用し、自社の製品やサービスも強化する。

 日立の徳永俊昭執行役副社長兼デジタルシステム&サービス統括本部長は「この戦略的提携を通じて、グーグルクラウドのAIを活用し、従業員の生産性向上やイノベーション加速を目指す。グーグルクラウドの生成AI関連技術により、当社の開発部門や顧客に対応するビジネス部門のケイパビリティーを強化することで、さまざまな業界やミッションクリティカルな領域におけるお客さまのニーズにより一層応えることができるようになる」としている。

 グーグルクラウドのトマス・キュリアンCEO(最高経営責任者)は「生成AIで複雑なビジネス課題を解決するためには、企業は高度なテクノロジーと、それを組織全体にうまく導入するための技術に関する専門知識が必要。日立との戦略的アライアンスを通じて、お客さまが生成AIプロジェクトの各段階を最適に構築、実装、管理するために必要なリソースを提供する」とした。