「ウラン235」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
(13人の利用者による、間の14版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
{{Dablink|「'''U235'''」はこの[[Wikipedia:リダイレクト|項目]]へ転送されています。ドイツの潜水艦については「{{仮リンク|U235 (潜水艦)|en|German submarine U-235}}」をご覧ください。}} |
|||
{{出典の明記|date=2013年5月}} |
{{出典の明記|date=2013年5月}} |
||
{{Infobox 同位体 |
{{Infobox 同位体 |
||
| isotope_name =ウラン235 |
|||
⚫ | |||
| isotope_filename =Nuclear_fuel_pellets.jpeg |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| num_neutrons = 143 |
|||
⚫ | |||
| num_protons = 92 |
|||
⚫ | |||
| num_protons = 92 |
|||
| decay_mass = 231 |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
| halflife = 703,800,000年 |
|||
| halflife = 7.04(1)×10<sup>8</sup> y |
|||
| error_halflife = |
|||
| parent = プロトアクチニウム235 |
|||
| parent_mass = 235 |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| parent_mass = 235 |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| parent3 = プルトニウム239 |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| error2 = |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| decay_mode2 = |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
| decay_mode2 = |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | '''ウラン235''' (uranium-235, {{sup|235}}U) は[[ウランの同位体]]の一つ。1935年に[[アーサー・ジェフリー・デンプスター]]により発見された。天然から採掘されるウランのほとんどを占める[[ウラン238]]とは違いウラン235は[[核分裂反応|核分裂]]の連鎖反応をおこす。ウラン235の[[原子核]]は[[中性子]]を吸収すると2つに分裂する。また、この際に2個ないし3個の中性子を出し、それによってさらに反応が続く。現存する全ての[[原子]]([[元素]])が放射性同位体を持つ中でも入手難度、精製、濃縮、半減期の長さなどから原子力分野に用いられ、[[原子力発電]]では多量の中性子を吸収する[[ホウ素]]、[[カドミウム]]、[[ハフニウム]]などでできた[[制御棒]]で反応を制御している。大量の[[エネルギー]]が一気に解放すると[[核爆発]]を起こし[[核兵器]]として利用される。 |
||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | '''ウラン235'''は[[ウランの同位体]]の一つ。1935年に |
||
ウラン235の核分裂で発生するエネルギーは一原子当たりでは200 [[ |
技術分野で呼称される場合「にひゃくさんじゅうご」ではなく「に、さん、ご」と呼ばれることがほとんどである<ref group="注釈">原子量100以上の放射性同位体のほとんどが同様</ref>。ウラン235の核分裂で発生するエネルギーは一原子当たりでは200 [[メガ|M]][[電子ボルト|eV]]であり、1[[モル]]当たりでは19 [[テラ|T]][[ジュール|J]]である。 |
||
自然に存在するウランの内ウラン235は0.72パーセントであり<ref name="r">長倉三郎ほか編、『[http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/08/6/0800900.html 岩波理化学辞典]』、岩波書店、1998年、項目「ウラン」より。ISBN 4-00-080090-6</ref>、残りの大部分はウラン238である。この濃度では[[軽水炉]]で反応を持続させるのには不十分であり、[[濃縮ウラン]]が使われる。一方、[[重水炉]]では濃縮していないウランでも使用できる。核爆発を起こさせるためには90パーセント程度の純度が求められる。 |
自然に存在するウランの内ウラン235は0.72パーセントであり<ref name="r">長倉三郎ほか編、『[http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/08/6/0800900.html 岩波理化学辞典]』、岩波書店、1998年、項目「ウラン」より。ISBN 4-00-080090-6</ref>、残りの大部分はウラン238である。この濃度では[[軽水炉]]で反応を持続させるのには不十分であり、[[濃縮ウラン]]が使われる。一方、[[重水炉]]では濃縮していないウランでも使用できる。核爆発を起こさせるためには90パーセント程度の純度が求められる。 |
||
==利用== |
== 利用 == |
||
⚫ | |||
*原子力発電の燃料として広く利用されている。 |
|||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
⚫ | |||
7億400万年<ref name="r" />。 |
7億400万年<ref name="r" />。 |
||
== |
== 脚注 == |
||
{{脚注ヘルプ}} |
|||
=== 注釈 === |
|||
{{Notelist}} |
|||
=== 出典 === |
|||
{{reflist}} |
{{reflist}} |
||
==関連項目== |
== 関連項目 == |
||
*[[ウランの同位体]] |
*[[ウランの同位体]] |
||
*[[核分裂反応]] |
*[[核分裂反応]] |
||
*[[核兵器]] |
*[[核兵器]] |
||
*[[半減期]] |
|||
{{DEFAULTSORT:うらん235}} |
{{DEFAULTSORT:うらん235}} |
2024年5月31日 (金) 04:59時点における最新版
ウラン235 | |
---|---|
概要 | |
名称、記号 | ウラン235,235U |
中性子 | 143 |
陽子 | 92 |
核種情報 | |
天然存在比 | 0.72% |
半減期 | 7.04(1)×108 y |
親核種 |
235Pa 235Np 239Pu |
崩壊生成物 | 231Th |
同位体質量 | 235.0439299 u |
スピン角運動量 | 7/2- |
余剰エネルギー | 40914.062 ± 1.970 keV |
結合エネルギー | 1783870.285 ± 1.996 keV |
アルファ崩壊 | 4.679 MeV |
ウラン235 (uranium-235, 235U) はウランの同位体の一つ。1935年にアーサー・ジェフリー・デンプスターにより発見された。天然から採掘されるウランのほとんどを占めるウラン238とは違いウラン235は核分裂の連鎖反応をおこす。ウラン235の原子核は中性子を吸収すると2つに分裂する。また、この際に2個ないし3個の中性子を出し、それによってさらに反応が続く。現存する全ての原子(元素)が放射性同位体を持つ中でも入手難度、精製、濃縮、半減期の長さなどから原子力分野に用いられ、原子力発電では多量の中性子を吸収するホウ素、カドミウム、ハフニウムなどでできた制御棒で反応を制御している。大量のエネルギーが一気に解放すると核爆発を起こし核兵器として利用される。
技術分野で呼称される場合「にひゃくさんじゅうご」ではなく「に、さん、ご」と呼ばれることがほとんどである[注釈 1]。ウラン235の核分裂で発生するエネルギーは一原子当たりでは200 MeVであり、1モル当たりでは19 TJである。
自然に存在するウランの内ウラン235は0.72パーセントであり[1]、残りの大部分はウラン238である。この濃度では軽水炉で反応を持続させるのには不十分であり、濃縮ウランが使われる。一方、重水炉では濃縮していないウランでも使用できる。核爆発を起こさせるためには90パーセント程度の純度が求められる。
利用
[編集]- 原子力発電の燃料として広く利用されている。
- 核兵器のエネルギー源として利用され、第二次世界大戦で広島に投下された原子爆弾は、ウラン235を用いていた。
- 原子力電池の燃料として1970年代のソビエト連邦の海洋偵察衛星(RORSAT)にはウラン235を燃料源とする原子炉が搭載されていた(コスモス954号も参照)。
半減
[編集]7億400万年[1]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 原子量100以上の放射性同位体のほとんどが同様
出典
[編集]- ^ a b 長倉三郎ほか編、『岩波理化学辞典』、岩波書店、1998年、項目「ウラン」より。ISBN 4-00-080090-6